今回は、小田急電鉄・JR東日本・NTTドコモ・神奈中グループが共同で実証実験を進める、町田山崎団地周辺の「町田山崎町エリアオンデマンド交通実証実験 E-バス」に乗って、MaaS体験の模様をレポートしたいと思います!
1.町田市オンデマンド交通「E-バス」とは
東京都町田市で画期的なMaaS(Mobility as a Service)の実証実験が、2021年1月18日~3月12日の期間で行われました。町田市の山崎町周辺エリア内でオンデマンド交通「E-バス」を運行し、利用者は小田急電鉄のMaaSアプリ「EMot」の配車リクエスト画面から、乗り降りしたい希望のミーティングポイントを選択するとAIによって配車され、支払いまで完結できるというものです。
MaaSについての説明はこちら↓
この「E-バス」は無償運行で2020年11月から約1ヶ月間実証実験を実施しましたが、今回はサービスの実用化に向け様々な改善を行い有償(1回100円)での運行を行っています。
具体的な改善点は、ミーティングポイントの増設(19ヶ所から26ヶ所)や「EMot」の配車画面リニューアル、電話による配車受付など前回の実証実験を踏まえたものとなっています。
2.E-バスに乗ってみよう!
それでは早速実際にE-バスに乗ってみましょう!
予約に使うのは「EMot」というMaaSアプリ、ダウンロードをしてアプリを開くとこのような画面になります。
画面の「デマンド交通」という場所をクリックすると近辺のデマンド型交通が表示されます。今回は「E-バス」をクリック。
次に出発地と目的地の選択画面になります。
26箇所あるミーティングポイントから自由に選択ができます。
今回は「町田第三中学校」から「山崎団地センター」まで行っちゃおうと思います。
そして乗車人数の選択を行い、
最後に決済方法の選択をします。決済としてクレジットカード払いも選べるため、乗車の際に支払いのやり取りをしなくて済むことになります。これは便利ですね。
最後に予約内容の確認をしてこれで予約完了です。
後はバスの到着を乗り場で待つのみです。GPSで現在のバスの運行位置や到着までの目安時間が表示されるのも便利ですね。
3.E-バスに乗ってみた
バスを15分ほど待つと、アプリに表示された到着時間より少し早くバスが到着。
早速乗り込みます。
乗り込んだら運転手さんにアプリに表示されるQRコードを読み取ってもらい、乗車手続き完了です。
車内はこんな感じ。運転手さんに許可を取り車内の撮影をさせて頂きました。
平日だったこともあるためか、乗客は取材の私のみでした。
他に乗客もいなかったため、運転手さんと会話をしながらしばらくすると目的地の「山崎団地センター」に到着。
ミーティングポイントはバス停にこのように案内が貼ってある場合もあれば、床にシールを貼って乗降地点の案内をしている場合もあります。
山崎団地センターまで着いたら、商店街で買い物してまたE-バスで帰るもよし、公共交通機関の神奈中バスに乗り継いで、最寄りの町田駅や古淵駅へ行くのもよしと、
これがデマンド型交通の小回りの良さなのかもしれませんね。
降りる時にこんなアンケートももらいました。ビンゴ形式、、面白いし簡便です。
4.ICTで地域を繋ぐ期待と課題と
以上、MaaSを利用した地域を走るデマンド型交通「E-バス」の乗車体験レポートでした。
今後の実用化も楽しみですね。
改善点として筆者が今後に期待したい課題は、
・バス停が無く地面にシールで示す場所が多数あり(バス停の認識のし辛さ)
・運行途中で乗降予約が逐一入るため、運行ルートが適宜変わり、目的地までの時間が前後する可能性(これは運行方法の特性上しょうがないかも)
・MaaSアプリの操作方法の理解(高齢者はまだまだガラケー所持率が高く、アプリの使い方が分からず、現状電話予約が多いとのこと)
超高齢化社会に伴う外出難民・買い物難民の増加が社会課題となる中、企業もICTや最先端の技術を利用して、自動運転、オンデマンド交通等様々なモビリティが全国各地で生まれてきています。今回のE-バスもその一つです。
検証を重ねながら、少しずつ地域に馴染みながら、「行きたいところへ行く」を応援するために、日々走り続ける地域の交通手段をiconaviは今後も応援し続けます。
また次回の体験レポートもお楽しみに!
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